柳井イニシアティブ主催
紙フィルム上映会『知られざる日本アニメの源流』

開催日

2025年6月26日(木)


時間

① 16:45開場 / 17:00開演「紙フィルムの世界」
② 19:15開場 / 19:30開演「無声映画の上映」上映作品『アクメッド王子の冒険』


イベント内容

日本にはかつて、紙のフィルムで作られた子ども向けの短編映画がありました。
映画といえばセルロイドのフィルムで上映されるものだった時代、1932~38年の短い期間だけ、家庭用のおもちゃとして「紙フィルム」作品が売られていたのです。
子どもたちは買ってもらった紙フィルムを専用の手回しの映写機で上映して遊んだようです。 映像の多くはアニメーション。映画館で観る映画が白黒だった時代に、紙フィルムではカラーで印刷された鮮やかな色彩の映画が観られました。
素朴でかわいらしいキャラクターや動物のおとぎ話、とぼけた侍たちの時代劇、時代を反映した戦争モノまで、たくさんの作品が作られています。

この上映会では、現代の技術でデジタル化された34本の紙フィルム作品を弁士の語りと音楽のライブパフォーマンスとともに上映します。
同時上映の特別プログラム「日本アニメの誕生から紙フィルムまで」は、同じ時代の関連アニメーション作品と紙フィルムを組み合わせて上映し、紙を使ったアニメーションの広がりを紹介します。
知られざる紙フィルムの世界、そして紙とアニメーションの世界をぜひご堪能ください!


① 17:00開演(16:45開場)18:35終演予定
「紙フィルムの世界」
子ども向けのかわいい作品のみならず、時代劇や現代では知られていない戦時中の貴重な映像の数々を、活動写真弁士の語りと共に、デュオ夢乃(箏及びチェロ)の演奏付きでご鑑賞いただきます。

※デジタル素材での上映です
弁士:片岡一郎、大森くみこ
楽士:デュオ夢乃(木村伶香能(箏)、玉木光 (チェロ))
② 19:30開演(19:15開場)20:50終演予定
「無声映画の上映」
上映作品『アクメッド王子の冒険』
活動写真弁士による語りとピアノの生演奏による特別プログラムです。

『アクメッド王子の冒険』(1916年/ドイツ)
原題:Die Abenteuer des Prinzen Achmed
上映時間:65分
製作/監督:ロッテ・ライニガー
映像提供:MILESTONE FILMS

【解説】
ドイツの女性監督ロッテ・ライニガーが『千夜一夜物語』をモチーフに1923年から1926年にかけて製作した作品である。
登場人物は影絵で表現され、幻想的な雰囲気を高めている。ディズニーの『アラジン』に登場するアクメッドは本作へのオマージュである。
現存最古の長編アニメーション作品としても知られている。

【あらすじ】
アクメッド王子は邪悪な魔法使いによって魔法の空飛ぶ馬に乗せられ天空の彼方へと追いやられてしまうが、勇敢な王子は魔法の馬を操り、数々の冒険を乗り越えてゆく。冒険の途中で美しいパリ・バヌー姫と出会い恋をした王子は、やがてアラジン青年と出会い、彼の力を借りて邪悪な魔法使いを倒し、幸せを獲得する。

※デジタル素材での上映です
弁士:片岡一郎
楽士:鳥飼りょう(ピアノ)

出演者

<弁士>

片岡一郎

2002年に澤登翠に入門。「The Art of the Benshi」など、国内外合わせて23か国で公演し活動弁士の文化を国際劇に発信している。これまで弁士として手掛けた無声映画は約350作品。活動弁士の他に紙芝居、声優、書生節、文筆でも活動。行定勲『春の雪』、根岸吉太郎『ゆきてかへらぬ』、甫木元空『BAUS 映画から船出した映画館』や大河ドラマ『いだてん』、朝の連続テレビ小説『ブギウギ』に弁士として出演。 2019年公開作、周防正行『カツベン!』では主要俳優への実技指導、時代考証、出演を兼任。失われた無声映画フィルムの発掘にも取り組んでおり、最古の映画版『忠臣蔵』、高峰秀子出演作『私のパパさんママが好き』を発掘し、文化保護面でも足跡を残している。

大森くみこ

2012年弁士デビュー。日本全国での無声映画上映会、寄席、国内外の映画祭等に多数出演。アメリカ公演「The Art of the Benshi」には 2019、2024年と参加し、和製ベティ・ブープのようだと好評を得る。
新作無声映画「I AM JAM ピザの惑星危機一髪」(2022年)では出演と活弁を担当。2023年大阪松竹座開場 100周年記念映画祭ではオープニングアクトを務める。コメディポップな作品からシリアス作品まで硬軟問わずの語りが持ち味。ラジオパーソナリティーとしても活躍し、ラジオ関西「田辺眞人のラジオレクチャー」レギュラー出演中。


<楽士>

デュオ夢乃

邦楽とクラシックの伝統に根ざしつつ、新しい室内楽を開拓。ニューヨークタイムズ等から度々高評を得る。2019年デュオ10周年記念リサイタルをカーネギーホールにて開催。全米室内楽協会より和洋デュオとして初めて、委嘱プログラム助成を授与される。ケンブリッジ大学、トリニダード「日本・カリブ交流年 2014年」記念事業ほか海外公演多数。ケネディセンター、スミソニアン国立美術館、国連本部等で演奏。日本でのリサイタルも長年開催。第24回青山音楽賞・バロックザール賞を受賞。2024年クラシックメジャーレーベル NAXOS より「平家組曲」を発表。
ウェブサイト: duoyumeno.com


木村伶香能(箏)

山田流箏曲演奏家。ニューヨークと日本を拠点に世界 20 カ国で演奏を行う。ニューヨークタイムズより「傑出した演奏と歌声」と評され、ソリストとして欧米の国際音楽祭、カーネギーホール、ボストン・シンフォニーホール、メトロポリタン美術館などに出演。「箏コンチェルト:源氏」は初演以来、オーケストラ、弦楽アンサンブルと多数共演。2022年カーネギーホール教育プログラムにて日本音楽のコンサルタントを務める。東京藝術大学卒業。2004年度文化庁新進芸術家国内研修員。第10回賢順記念全国箏曲コンクールにて賢順賞(第1位)受賞。
ウェブサイト: yokoreikanokimura.com


玉木光 (チェロ)

上村昇、ピーター・サイデンバーグの両氏にチェロを師事。イーストマン音楽大学、ライス大学にてポール・カッツ師に師事。ノースウェスタン大学院にてハンス・イェンセン師に学ぶ。ビバホール国際チェロコンクール入賞。2013年までフォートウェイン・フィルハーモニー管弦楽団にて首席奏者、フライマン弦楽四重奏団として在籍。ソリストとしてドヴォルザークのチェロ協奏曲、交響詩「ドン・キホーテ」など主要なコンチェルトを演奏。現在、バークシャー・オペラの首席を務め、アルバニー交響楽団に在団、各地のオーケストラよりゲスト首席奏者として招待されている。
ウェブサイト: hikarucello.com

鳥飼りょう

サイレント映画の楽士。ピアノ、打楽器を演奏。全ジャンルの映画に即興で伴奏をつけ、これまでに伴奏した作品数は800以上。国内外の映画祭や劇場等での伴奏上映に多数出演している。現在、最も上映会で演奏する楽士のうちの一人。無声映画振興会代表。
X(旧:Twitter): @ryo_torikai


料金

17:00開演「紙フィルムの世界」
一般(前売・当日) 1,800円
U30割(30歳以下/前売・当日)1,400円

19:30開演「無声映画の上映」
一般(前売・当日) 2,400円
U30割(30歳以下/前売・当日)1,600円
★一般の方で「紙フィルムの世界」を当館でご覧になる方は「無声映画の上映」を連作割引で2,200円に

※全席指定席


チケット購入

2025年5月24日(土) 正午12時より下記URL及び劇場窓口にて販売開始

<前売券・当日券販売について>
お座席がなくなり次第販売終了。
当日券は、残席があった場合のみ、当日開館時間より窓口にて販売。

インターネット販売(クレジットカード決済のみ)
※上映時間の60分前までWEB購入可能。

①17:00開演「紙フィルムの世界」
https://nanageitheater7.sboticket.net/reserve?schedule=19690

②19:30開演「無声映画の上映」
https://nanageitheater7.sboticket.net/reserve?schedule=19691
●劇場窓口販売(現金、キャッシュレス決済)
当館営業時間内に、劇場窓口にて販売(最終作品の上映開始30分後まで受付)

【柳井イニシアティブ】紙フィルム上映会『知られざる日本アニメの源流』
公式ホームページ
https://www.waseda.jp/culture/news/2025/05/13/31128/

※シアターセブンでは、Program 2「紙フィルムの世界」とProgram 3「無声映画の上映」となります

主催:UCLA-早稲田大学 柳井イニシアティブ
協賛:Bucknell University
協力:国立映画アーカイブ、おもちゃ映画ミュージアム、神戸映画資料館、他


会場・お問合せ

シアターセブン
〒532-0024 大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ5階
TEL:06-4862-7733
MAIL:info@theater-seven.com
WEB:http://www.theater-seven.com/